切ないけど心に沁みる言葉

小さなころから生き物が好きで好きでいつも何かを拾ってきては怒られていた私。

『生き物は死ぬから飼いたくない』と母は言う。

こんな記事を目にしました。

 

「獣医さんに聞いたのですが“生き終わる”という言葉があるそうです。動物は自分が死んで、それによって飼い主が悲しむという意識はありません。動物として自然に寿命を迎え“生き終わる”からこそ、生きている今が大切だ、という考え方。家族としての存在感が増しているいま、いなくなったときの喪失感は想像を超えますが、それもしっかり受け入れるのが生き物と暮らす人間のつとめなのかなと思います。」

 

生き終わる・・・切ないけど心に沁みます。

 

聞きたくないだろうけど恋バナ ラテン系の場合

所変わってカナダでのお話。

当時、私は親友のスパニッシュ系カナダ人(Spanish Canadian)の彼女とアパートシェア(Sharing a Apartment)をしていました。

彼女の部屋は道路側、私の部屋は道路から反対の内庭側。

築100年は軽く経っていますが、2LDKのなかなかいい感じのアパートメント(Apartment)で私たちはとても気に入っていました。

 

デート(Date)するようになってあまり間の無いイタリア系カナダ人(Italian Canadian)の彼。

ちょっとしたことで喧嘩になり私はデートの途中でアパートに帰ってきました。

彼女はまだ仕事から帰ってなくてお出迎えは私の愛猫。

リビング (Living Room)は道路側にあるのですが、むしゃくしゃしていた私は一人でTVを見る気にもなれず内庭側の自分の部屋で彼女が戻ってくるのを待つことに。

数時間後、彼女が帰宅。

 

お帰りぃ~!聞いて聞いて!今日ねぇ~ ←と話しだす私に、

『何あれ?』

ん?何かあるの?

『外でめちゃくちゃ〇〇〇〇(←私)の名前叫んでる人がいるよ』

『伴奏つきで』

伴奏?

彼女の部屋に付いていき窓から外を覗くと、、、

ザ・ラテン君がギター奏者?を引き連れアパートの前で歌っている!?

しかもお世辞にも上手いとは言えない。

内容はなんだか下手過ぎて歌詞をダメにしている、と思う。

 

ザ・ラテン君は私のアパートは知っていたけどどの部屋かは知らなかった。

アパートはメイン通り(Main Street)に沿って建っていたので、めちゃくちゃ恥ずかしい・・・

堪らず窓を開けうるさい!下手くそっ!

『あ、〇〇〇〇~♪(´∀`)』 ←歌っている

うるさいうるさいうるさいっ!

『〇〇〇〇~僕を許しておくれ~♪(^o^)』 ←歌っている

 

サッと一輪のバラの花を私に向かって掲げるザ・ラテン君。

沸き上がる傍聴人(通行人ともいう)。

『許してやれよぉ~!』野次も飛ぶ。

 

熱い夜は下手くそな歌と共に過ぎていくのであった。

 

 

 

 

そんな父、中米コスタリカに留学する

そんな父が(どんな父?)どうやら夢を持っていたらしい。

 

母から唐突に報告を受けたとき、私は南米はチリ(República de Chile)、サンティアゴ・デ・チレ(Santiago de Chile)に住んでいました。

『お父さん留学するって』

へぇ~?どこに?

コスタリカ(República de Costa Rica)』

 

私はチリに南下するまでコスタリカで1年間スペイン語(Español)を勉強してたのです。

父は密かに私が羨ましかったみたい。

そんな矢先、先に退職をした母が中国に留学しちゃったんですね。

父はまだ現役だったので母のことも羨ましかったらしい。

そして母が帰国し、今度は父が無事退職。

やっほぅ~♪\(^o^)/

と、いうわけで嬉々として母に『留学する』と。

 

そこで問題になるのは父を溺愛する祖母の説得。

祖母は母が中国に留学するときは全くの無反応無関心で、

私が中米コスタリカにいるときも『楽しそうねぇ~』とニコニコしていたのに、

父が同じ国のコスタリカへ留学すると聞いて・・・

『駄目よ!あんな危ない国!許しません!』もの凄い勢いで猛反対。

私はよいのに???^_^;

母は一方的に祖母に叱られなんだか腑に落ちない様子。

当の父は心は既にコスタリカァ~るんるんっ♪

 

と、一悶着ありましたが結局、父の決意は固く父の兄弟、姉が大泣きする祖母を説得し、父はコスタリカへ旅立つこととなったのでした。

 

 

 

父は箱入りお坊ちゃま お小遣い編

父方の祖母は父たち、祖母の子供たちが大好き。

私たち、祖母の孫たちは子供にくっついてくるただのおまけ。

 

祖母のお家に行くといつもお小遣いをくれます。

学生の頃はそれで良かったのですが、

私が働き出してから祖母にお小遣いを貰うと母が怒るんです。

『もう社会人なんだから!』

でも、断っても断っても祖母はずっと私にお小遣いをくれました。

私が日本を出てからは5,6年に一度会うか会わないかになってしまったので、

『くれる』というものを断るのも忍びない?と母が鬼のように私を睨み倒していても、気にせずお小遣いを受け取っていました。

父は、一応は怒る母に追随して『もう子供じゃないのに仕方ないなぁ』と言うのですが、結局は『まぁまぁ、久々の日本なんだから』と母と私の間に立ち私を庇っていてくれて、庇って・・・いや庇っていなかった!?

 

あるとき私は知ったのです。

父も祖母にお小遣いを貰っていたことを!

はぁ?

還暦過ぎたおっさんが80過ぎたおばあちゃんからお小遣いもらっているだとっ!?

なにが、『お前はもう子供じゃないんだから』、だ!

お前にその言葉そっくりそのまま返してやる<(`^´)>

あ、いや還暦は過ぎているけど祖母の子供か・・・

 

父は箱入りお坊ちゃま ブレーカー落ちる編

父は世捨て人、ではありませんが世間ズレしたお坊ちゃまです。

 

ある日の早朝、もの凄く大きな雷が鳴り響きました。

私はちょうど出勤時間だったので、そのまま出掛けちゃいました。

毎日が日曜日(祝ご隠居★)の父はまだ寝ていたのでそのまま声もかけずに。

そして一日の仕事を終え帰宅。

 

『今朝大きな雷が鳴ったの知ってるか?』

うん

『ふぅ~ん』

何かあったの?

『ブレーカーって分かるか?』

分かる

『え”えっ!?』←そんな驚くようなこと???

何かあったの?

『今朝起きたら停電になっていて』

『さっきの雷だと思ってしばらく待っていたんだけど』

『何時間待っても一向に電気が復旧しないから』←大好きなNHKラジオ講座も楽しめないから

『様子を見に外に出てみた』

『隣の〇〇さんがちょうど庭にいたから』

『お宅も停電でしょ?って聞いたら』

『停電なんてなってないって言われた』

『それで周りをよく見て見たら』

『どうやら停電してるのはうちだけみたいで』

うんうん、で?

『電力会社に電話した』

『そのひと(電話に出てくれた担当者さん)が今朝の雷で停電になった地域はありませんって』

『でもうちは停電なんです!ってちょっと怒って言った』

『おかしいですねぇ~ってそのひと困って』

『ブレーカーは確認しましたか?って』

で?

『ブレーカーなんてない』

は?

いやいやあるはずでしょーーーーっ(ーー;)

『うちにはそんな(ブレーカー)ものはない』

 

こうなるとなぜか無意味に頑固になる父はすったもんだの挙句、

『言ってることが分からん』

分からん分からん分からん<(`^´)>

困り果てた担当者さん、『ブレーカーを上げに』家まで来てくれたそうです。

 

〇〇電力会社の担当者様、父が大変お世話になりました。

 

ブレーカーを上げるだけに電力会社さんが家に来てくれるって・・・(-"-)

 

 

父は箱入りお坊ちゃま タイヤチェーン編

父はザ・文系男子。

外に出掛けるより、家の中で本を読んだりクラッシックを聴いたりNHK教育番組を見たりラジオ講座で勉強するのが好きなんだって。

父の愛用する一人掛けソファー、オットマン付きは父のお尻のかたちで凹んでます。

たまたま別の人が座ると必ず『うわっ(+o+)』と声が出るほどの凹み。

あまりの凹みで買い替え2脚を過ぎたころはかったい硬いソファーに替えました。

 

そんな父、かなりの世間知らずで手先も不器用・・・そう、とても残念な父である(-"-)

 

まだ現役だったある冬の朝、道路が凍結したみたいだとタイヤチェーンをせっせと巻く父。

『行ってきまぁ~す』と元気よく仕事に出掛けて行った。

しばらくして、私も登校の準備。

自転車を取りに車庫へ・・・

ん?なんだこれ???

車庫に均等に落ちている4つのチェーン・・・

ちょうどタイヤの位置ですね。

 

ノーマルタイヤで出掛けて行った父であった。

ま、当人はチェーン巻いてあると思っているけど。

 

 

 

うちのおばば警察を呼ぶ、編

私の実家のお隣は母方の祖父母のお家です。

祖父母のお家と実家は、もの凄ぉ~く低いお愛想程度の塀で境ってます。

あれは・・・そうカナダから久々の帰国をしたある午後の日。

日本にはかれこれ7年近く帰ってなかった私です。

父母は仕事だったので私は独りガラガラと大きなスーツケースを引きずり、

事前に母から聞いていた合鍵を探しだし(←ここで少し手こずる)

ん?何か視線を感じる?

ふと視線を感じた方へ顔を向けると祖母がこちらをジッと見ています。

 

『あ、おばあちゃ~んっ!(^o^)』元気よく手を振る私。

耳が遠くなった?のか他人行儀な会釈をするだけのおばば。

『ただいまぁ~!』更に元気よく満面の笑みの私、なんたって7年ぶりだもん。

テンション上がりまくりの私をニコニコしながらただただ見つめるおばば。

おばば耳遠くなったなぁ~と解釈し、無事鍵も見つけたし、

『後でお土産持ってくねぇ~!(^^)!』と叫びつつ家の中へ入りました。

 

さっ、とスーツケースを開けて中身を取り出そうとしたその時!

ピンポーン!

おや?お客様?

玄関スリガラスに映るなにやら制服らしきお姿のお客様。

はいはぁ~いっ(´∀`)

ガラガラガラガラ・・・おや?お巡りさん?

やっぱりどう見てもどこから見てもお巡りさんがニコリともせず立っている。

『あなたは誰ですか?』

は?

人の家に勝手に訪ねて来て、あなたは誰?、とは???

この家の娘ですけど?それが何か?

『証明できる物はありますか?』

おやおや、なんて失礼なお巡りさんでしょう(・_・;)

免許証を見せると、、、

『申し訳ありませんでした』とやっと笑顔を見せてくれたお巡りさん。

と、その後ろに、別のお巡りさんのその後ろに、、、

うちのおばば!?おばばがお巡りさんの肩越しにこちらを窺ってる!?

 

なんとっ!

うちのおばばが『隣の娘の家に知らない若い女が入っていった』と通報。

こらこらっ、あの遠慮気味の笑顔はこれだったのか・・・

 

7年ぶりだもんねぇ~。

でも、自分の家で自分の身分を証明するなんてなかなかないわ。