Dormir con el cerdito...

ハバナにやっと到着したと思ったのに、在日本大使館営業時間外だから明日来いと冷たく言われ、私はかなりのご立腹

身ぐるみ全て剥がされた私なんかのために、あなた方は絶対に残業はいたしませんってことね。

ほぉ~。なるほどねぇ~。・・・覚えてろよっ(怒)

道を行き交う人が二度見、三度見するぐらい私は憤慨していた。

 

キューバでは外国人(観光客)は必ず声をかけられます。

身もふたもない言い方ですが、彼らにとって私たちはいいカモです。

ですが、泥棒に全て盗まれた私には親切にする(声をかける)価値がありません。

と、いうことで完全スルー、のはずが、違う意味で目立っております。

自分で言うのもなんですが、

小汚いタンクトップに短パン(着替えが無いため、ずぅぅぅぅっとこれ一張羅)、素足にサイズの合っていないビーサン、髪も顔も洗っていない、で、手にはスーパーのビニール袋(しかもボロボロ破れ有り)・・・

これは声をかけるのをためらうでしょーーーっ、ってお姿。

ま、反対に安全?なのかな・・・

 

新聞の切れ端の住所を頼りにある路地裏に到着。

ノックノック!

ギィィィィーーーッと重量のある、でもボロッちい扉が開く。

小汚い私を見てもひるむことなく温かくお家の中に招き入れてくれる女性。

後で分かったことですが、おっちゃんの知り合いの知り合いの知り合い、の知り合いの娘さんのアパートだったみたい。←ほぼ他人ではないのだろうか?

ちょっと、ううん、すごくオンボロなアパート。←泊めてもらうくせに生意気な私

築100年以上は余裕で経っているかも?何気に傾いている気も・・・。

 

勧められた椅子に腰を掛けて・・・引っ繰り返ってしまった!?

重心を(私が)上手くかけないと壊れてしまう椅子。

気を取り直しバランスを取りながらユラユラ座っていると、←スペイン語がまだ喋れないため会話もなし

私にパンを一切れ手渡してくれる。←多分、彼女が食べようとしていたパン

こんな小さなパン(おぃおぃ)じゃお腹はいっぱいにならないけど、心優しい彼女に「足りない!」と言えるはずもなく、、、よく噛んで?食べる。

で、とりあえず水物(コーヒー)でお腹をパンパンに膨らませたところで、寝床?に案内してくれた・・・

 

寝室?部屋?なんだろう???

こんな疑問を持つのは、案内してくれた場所が、コンクリート打ちっぱなしのドアも壁もないただ四方に囲われている、、、なんていうか不思議な空間。

でもベットらしき物はある。

昔は馬小屋だったのかな?

そして、彼女は私を隣の仕切りまで引っ張っていき、、、

ん?あれは???・・・子豚!?

彼女はつながれている子豚についていろいろ説明してくれているみたいですが、全くスペイン語を理解することが出来ず、相槌も打てず、笑顔も出ず(←だって意味が分からないんだもん)ただ子豚ちゃんを見つめる私・・・

子豚の説明が終わった?ところで水の入ったバケツを渡された

ん?なんだ?なんだなんだ?このバケツは???

彼女はバケツを持つ私の頬にキスして部屋?らしき場所から出て行った。

 

不思議な空間に残された豚ちゃんと私・・・と、バケツ

 

あっ!←閃く

ぶひぶひぶひっ

これで顔を洗えということか!←ほんとか?

ぶひぶひぶひっ

そういえばこのアパートはどこを見渡しても水道らしきものが見当たらない。

ぶひっ

なるほどなるほど、納得納得。

ぶひぶひっ

ん?でも、これ(バケツ一杯分)しかないということは大切に使わないと・・・

ぶひぃ~

ピチャピチャと顔に水をかけ、タオルらしき布で顔を拭く。

ぶひぶひぶひっ

よしっ!←いいのか?

ぶひっ

ベットらしき物に横たわる。

ぶひぶひぶひっ

あ”-----っ!やっぱ横になると気持ちいぃぃぃぃ~♪

ぶぶぶぶひぃぃぃぃ

ずっとバスのへなちょこスプリング椅子に座っていたので、私には極上のベットだ。

ぶひぶひぶひひっ

と、先程から気になっているのは子豚ちゃん。

ぶひぶひっと可愛らしくずっと鳴いている。

もしかして子豚ちゃんの部屋なのかなぁ~?

ぶひぶひ子守唄を聞きながら眠りに落ちていく私であった。

 

つづく